https://www.nomorefukushima2011.com/ SPEEDI   2012.09.08更新   ツイート


本来原発事故時に、周辺住民に情報提供される予定で運用されているSPEEDIについて、少し調べてみました。
毎年行われていた原子力総合防災訓練での肝はまさにSPEEDIだと思う、国はこれまでに何度も訓練していました。



「SPEEDI避難に使えた」 開発者が講演で指摘
http://www.minyu-net.com/news/news/0907/news10.html

以下上記より全文引用

東京電力福島第1原発事故で緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)が住民避難に生かされなかった問題で、
SPEEDIの開発に携わった茅野政道・日本原子力研究開発機構原子力基礎工学研究部門長は6日、「拡散予測に絶対の信用がおけ
ないから(避難には)使えないとされたが、台風などの自然災害でも、そうした不確実性をもった予測に基づいて防災対策がとられている」
と指摘し、SPEEDIを避難に活用すべきだったとの考えを示した。

東北大(仙台市)で開かれた日本放射線影響学会の特別シンポジウムで述べた。
今回、文部科学省からSPEEDIの運用を委託されていた原子力安全技術センターは、第1原発から原子炉の情報が届かなかったことから、
原子炉から一定量の放射性物質が放出されたと仮定して拡散予測を始めた。
 センターから予測結果を受け取った文部科学省は県民に公表しなかったが、このことについて「仮定に基づく計算」だったことを理由に
問題はなかったとの見解を示している。

引用終わり

2012.09.08追記



政府、国の防災基本計画を改定 「SPEEDI」について原則公開へ(12/09/07)


2012.09.07追記


原 子力事故SPEEDI公表明記 防災基本計画を修正
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012090601001521.html

以下上記より全文引用

政府の中央防災会議(会長・野田佳彦首相)は6日、東日本大震災を踏まえ原子力事故対策を抜本的に強化した防災基本計画の修正を決めた。
事故発生時に放射性物質の拡散を予測する「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム」(SPEEDI)の公表手順を明確化し、
甲状腺被ばくを防ぐ安定ヨウ素剤服用の是非を自治体が独自に判断できる規定も盛り込んだ。

原子力災害に関する規定の全面見直しは、茨城県東海村の核燃料加工会社での臨界事故を受けた2000年以来初めて。これを受け各自治体は、
被災者受け入れや具体的な避難手順を盛り込んだ地域防災計画の見直し作業を本格化させる。

引用終わり


県の防災計画に異論相次ぐ
http://www3.nhk.or.jp/fukushima/lnews/6054746031.html

以下上記より全文引用

震災と原発事故を踏まえて、県が見直しを進めている原子力災害についての防災計画案が5日、双葉郡の町村長などに示され、出席者からは、
放射性物質の拡散を予測する「SPEEDI」のデータが活用されなかった教訓が反映されていないなどの異論が相次ぎました。
県は、県の災害対策の基本となる地域防災計画の見直しを進めていて、5日は「原子力災害対策編」の見直し案が原発周辺の町村長らに示さ
れました。
このなかでは、原発に異常が起きた際、東京電力が法律に基づいて通報する市町村を現在の6町村からいわき市や飯舘村など13市町村に拡
大するほか、大熊町にある「オフサイトセンター」の設置は当面は困難なことから、県の災害対策本部が機能を代行することが盛り込まれて
います。
しかし、放射性物質の拡散を予測する「SPEEDI」のデータを確実に利用するための対策については盛り込まれておらず、出席者からは、
「活用されなかった教訓が見直し案に反映されていない」という意見が出されました。
また、オフサイトセンターのあり方をもっと検討するべきだとか、住民の避難先や経路も盛り込むべきだなどと計画案に反発する意見が相次
ぎました。
県では「厳しい意見が出されたが、すべてしんしに受け止め、見直しに最大限反映させていきたい」と述べました。

引用終わり


「SPEEDI」公表手順を明確化へ
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120904/k10014764381000.html

以下上記より全文引用

東京電力福島第一原発の事故で、放射性物質の広がりを予測するシステム『SPEEDI』のデータが速やかに公表されず、住民の避難など
に役立てられなかった問題で、中川防災担当大臣は4日朝の閣議後の記者会見で、国の防災基本計画にSPEEDIの公表手順を明確化する
よう盛り込むことを明らかにし、6日開かれる中央防災会議で見直す考えを明らかにしました

この中で、中川防災担当大臣は、国の防災基本計画の原子力災害対策編で修正する項目を明らかにしました。
それによりますと、放射性物質の広がりを予測するシステム「SPEEDI」について公表手順を明確化することや、区域ごとにあらかじめ
避難手順を定めておく計画手順の導入、それに官邸機能の強化などが盛り込まれるとしています。
このうち「SPEEDI」については、現在の防災基本計画では「整備する」などと表記しているだけで、公表手順など具体的なことは明記
されていません。
また、「SPEEDI」の活用を巡っては、「初動の避難の根拠にできるほど正確性を持つものではない」とする政府の事故調査・検証委員
会の見解と、「住民の避難に活用する余地はあった」とする民間の事故調査委員会の見解の2つの異なる見解があり、国が今後どう取り組む
のか注目されています。
防災基本計画の見直しは、6日開かれる中央防災会議の会合で決定されます。

引用終わり

2012.09.06追記



SPEEDIで実測も非公表
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120611/k10015754611000.html

以下上記より全文引用

文部科学省が福島第一原子力発電所の事故対応を検証した報告書をまとめ、事故の直後に原発の北西部に職員を派遣し、高い放射線量を測定したのは、
SPEEDIという放射性物質の拡散予測を基に調査地点を選んだ結果だったことが分かりました。
専門家は、SPEEDIの予測が実際の放射線量に結びつくことに早くから気付いていたにもかかわらず、データを直ちに公表しなかったのは大きな
問題だと指摘しています。

福島第一原発の事故を受けて、文部科学省は、所管するSPEEDIなどの対応について検証していて、NHKはその報告書の案を入手しました。
この中で文部科学省は、全体的な対応について「内外におけるコミュニケーションで不十分な面があった」と対応の不備を認めています。

このうち、原発から最も多くの放射性物質が放出された去年3月15日の対応について、文部科学省は原発から北西およそ20キロの福島県浪江町に
職員を派遣し、午後9時前に最大で1時間当たり330マイクロシーベルトの高い放射線量を測定したとしています。
そのうえで、この調査地点は15日夕方のSPEEDIの予測を基に選んだことを明らかにしています。
測定結果は官邸に報告するとともに報道機関に資料を配付し、インターネットで公開したものの、現地の対策本部には報告せず、自治体にも伝わらな
かったとして「関係機関との連携に反省すべき点が見られた」と記しています。
しかし、当時、文部科学省は調査地点をSPEEDIの予測を基に選んだことや、測定した放射線量の評価について説明しておらず、こうした点は検
証されていません。
また、SPEEDIのデータについては事故直後から報道機関に公表を求められていたにもかかわらず、試算データの一部を除いて4月25日まで
公表されませんでした。
これについて、事故のあと、関係機関で繰り返し協議したものの「関係者は予測は現実をシミュレーションしたものとは言い難いと認識しており、
当時の状況では適当であった」としています。
福島第一原発の事故を検証した民間の事故調査委員会の北澤宏一委員長は「予測が実際の放射線量に結びつくことが分かった段階で、SPEEDIは
不確かとは言えず、直ちに公表して住民の被ばくを深刻なものにさせないよう必死に努力するのが責任だ。この検証ではSPEEDIを生かすにはどう
すればよかったのか、住民の立場からの検証が決定的に欠けている」と指摘しています。

SPEEDIを巡る問題
SPEEDI=緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステムは、原発から放射性物質が漏れた場合に、各地で観測される放射線の値や被ばく量を
気象や地形などの情報と合わせてコンピューターを使って予測するシステムです。
昭和54年に起きたアメリカのスリーマイル島の原発事故を受けて研究開発され、昭和61年から運用が始まりました。
運用は文部科学省が所管する原子力安全技術センターが担当し、研究や運用にこれまで120億円余りの費用が投じられています。
福島第一原発の事故では、SPEEDIの計算の前提になる原発からの放射性物質の放出源の情報が、地震に伴う停電によって得られなかったため、
原子力安全技術センターは、震災当日から放出量を仮定して入力した得られた予測データを文部科学省に報告してきました。
一方、報道機関などは、事故の直後からSPEEDIの予測データを公表するよう求めてきましたが、文部科学省は「放出源の情報が得られていない
ため実態を正確に反映していない予測データの公表は無用の混乱を招きかねない」として、3月23日に公表された一部の試算データを除いて、
事故から1か月以上たった4月25日まで公表を見送りました。
この結果、SPEEDIの情報は、住民の避難や範囲などの決定に役立てられることはなく、原発事故の際の国の情報公開の在り方を巡って大きな
問題となりました。
SPEEDIの活用に関して、原発事故について検証する政府の事故調査・検証委員会は「仮に予測データが提供されていれば、自治体や住民は、
より適切な避難経路や避難の方向を選ぶことができたと思われる」と指摘しているほか、民間の事故調査委員会も「住民の被ばくの可能性を低減する
ため、最大限活用する姿勢が必要だった」と述べています。

浪江町長“非常に悔しいし残念”
原発事故への対応を巡る文部科学省の報告書の案について、事故のあと、放射線量が高い地域に多くの住民が避難した福島県浪江町の馬場有町長は
「SPEEDIはあくまで予測だと説明してきた文部科学省が、当時、SPEEDIに基づいて実際に町で放射線量の測定をしていたとは驚きだ。
当時、われわれは避難を自主的に判断せざるをえず、原発から遠くに離れようとした結果、不要な被ばくを招いてしまった。住民の安全を守るべき
国が出すべき情報を出さずに、その責任を果たさなかったのは非常に悔しいし残念だ」と話しています。

引用終わり

2012.06.12追記


SPEEDI 予測「公表できない」 文科省文書に記載
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012030201002418.html

以下上記より全文引用
東京電力福島第1原発事故5日目の昨年3月15日、緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)に
よる放射性物質の拡散予測について、当時の高木義明文部科学相ら政務三役や文科省幹部が協議し「一般にはとても公表できない内容と判断」
と記した内部文書が作成されていたことが2日、同省関係者への取材で分かった。
文科省は「事務方が作ったメモだが不正確。公表の具体的な判断はしなかった」と内容を一部否定している。
事故直後のSPEEDIの試算公表をめぐる文科省の議事録などは公表されていなかった。
引用終わり

周辺住民の避難の為のSPEEDI情報が、一部の人間の判断によって活用されなかったとしたら大問題です。

2012.03.03追記



国会 東京電力福島原子力発電所事故調査委員会 ご意見窓口 http://www.naiic.jp/goiken/ に下記内容を送信しました。

2011.3.11に文部科学省からSPEEDIの情報を受け取っていたのに、
なぜ原子力安全委員会はSPEEDIの情報を近隣住民に広報・伝達しなかったのか。
http://1st.geocities.jp/nomorefukushima_2011/speedi.htm
(私個人が運営しているサイトです)にまとめてみましたので是非ご覧下さい。
徹底的に調査の上、責任追求もお願い致します。

原子力安全委員会・緊急技術助言組織等 緊急時対応マニュアル
平成20年 5月13日改訂 内閣府原子力安全委員会事務局
http://www.nsc.go.jp/bousai/page10/manual_1.pdf (PDF形式 約50MB)

本来オフサイトセンターに置かれる原子力災害合同対策協議会から住民に避難や屋内退避の指示、
また災害応急対策支援機関や警察・消防・自衛隊、被ばく医療機関、原子力事業者からの2系統で連絡とある。
実際の3.11の場合、残念ながら事故現場に近かったり、停電していたのでオフサイトセンターは機能出来なかった。

しかし、SPEEDIのモニタリング情報や解析・整理を原子力安全委員会の技術班が担当し、そこから広報班へ伝達し、
ホームページ記載やプレスへとなる。(U-6、U-7参照)
この流れは生きていたと思われますので、インターネットやTVやラジオを駆使して住民への情報伝達出来たと思われる。
詳細は第6章 広報活動(W-12、W-13、W-14参照)に記載されているが、実際に原子力安全委員会の中でどこまでSPEEDIの
情報が伝達されたのか、検証する必要がある。2.3の規定によれば、広報文の決済は委員長の了承を得ると記載されている。

2012.01.29追記



藤村官房長官記者会見 原子力災害対策本部議事録未作製問題についての答弁 9:05〜 12:00〜
http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg5732.html?t=60&a=1

反省や謝罪はなく、誠意も感じられない記者会見でしたね。



SPEEDIについて、当時の枝野官房長官の発言を振り返ってみたいと思います。

官房長官記者会見平成23年3月23日(水)午前(11:03〜)
14:50〜 記者からの質問に放射性物質の拡散予測について、初めて言及しています。
残念ながら私はこの会見をTVで見ていませんでした。
http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg4575.html

SPEEDIは今回の事象については使えない旨の発言あり。


官房長官記者発表 平成23年3月23日(水)午後(17:07〜) 
http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg4577.html

00:17〜 SPEEDIについて冒頭発言
17:08〜 SPEEDIについて記者からの質問やその答弁
この時SPEEDIについて冒頭から言及しています、こちらも残念ながらTVで見ていませんでした。
なお、TEXTはこちらでご覧頂けます。http://www.kantei.go.jp/jp/tyoukanpress/201103/23_p.html
記者からの質問に対するTEXは未掲載です。この会見の全て(全編)を報道機関からの中継等がなされていないと思います。
このような重要事項の報道をなぜTVメディア等がしなかったのでしょうか。また国も記者の質問やその答弁をなぜTEXT化しないのでしょうか。
特にNHKは公共放送であり、国民に対して重要な情報は報道する責務があります。他の番組を割いてでも報道すべきと考えます。
NHKは国内向けに地上放送2CH、衛星放送2CH、ラジオ2CHを使用しています。最低でもそのうちの1CHは、このような重大事故の場合には放送すべ きです。
さらに言わせて頂くが、デジタル放送にはマルチ編成の(操作方法)機能がある。NHKはなぜこれを使用して報道しなかったのか理解に苦しむ。


平成23年3月24日(木)午前(11:03〜)-内閣官房長官記者会見
12:12〜 SPEEDIについて記者からの質問に答弁
http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg4579.html

以下上記動画より引用

SPEEDIによる推測も考慮に入れてですね、さらに様々なモニタリングを、あのデータも推測も考慮に入れて、さらに強化するよう指示を致しております。
そうしたあれは予測でありますので、さまざまな実測数値に基づいてですね、必要に応じて、対応をこの間も進めてきたところでございます。
今後については勿論様々な数値が下がってゆくことが望ましい訳でありますけれども、客観的なデータに基づいて必要な対応をするということについては、
あらゆる可能性は否定しておりません。

引用終わり

微妙な言い回しだと思いました。

2012.01.24追記



首相官邸 官房長官記者発表 平成23年3月
http://www.kantei.go.jp/jp/tyoukanpress/201103/index.html

上記ページからリンクされている動画を見れば、当時の枝野官房長官の発言が見れます。
時系列にまとまっていますので、大変便利です。

2011/03/11 午後 〜 「現時点で被害、あるいは放射能漏れとういう情報はございません」
2011/03/11 午後3〜 「原子力緊急事態宣言が発せられました、現在のところ放射性物質による施設の外部への影響は確認されておりません」
上記発言の中で、「16:36に注水が上手くいかなくなった」という時刻の発言があるので、タイトルの時刻が間違っているようです。

内閣府に修正願いの連絡をしました、これでは検証出来ないので一度全部見直した方が良いと思われます。

2012.01.23追記



国会議事録 第177回国会 経済産業委員会 第11号
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/177/0098/17705250098011a.html

この中で色々知ることが出来るようです。

原発事故 国本部の議事録作成せず
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120122/t10015450241000.html

これではなにも検証出来ない。業務が忙しくても文書の代わりに音声等を録音したりはしていないのでしょうか。
ホワイトボードに書いたものをデジカメで保存するなどもしていないのでしょうか。記録班とかいないのかな。

2012.01.22追記



SPEEDI 国民は守られなかった
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012012102000033.html


岩上安身氏のIWJサイトにて昨日報道関係者に配られた資料が早速掲載されました。
公開期限が有りますので、皆様早めにご覧下さい。岩上さん有難うございます、これを報道している報道機関は他にありません。

IWJ 2012/01/20 平野博文文科相定例会見 配布資料
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/2638

上記の情報には風速場(地上高)2011/03/14 10:00、大気中濃度(ヨウ素)2011/03/14 地上高10:00〜11:00、空気吸収線量率2011/03/14 10:00〜11:00、
空気吸収線量率2011/03/14 11:00〜12:00、大気中濃度(ヨウ素)2011/03/14 11:00〜12:00 の計算結果表示がそれぞれ記載されています。
これが2011.03.14に文部科学省から外務省に伝達されたSPEEDI計算結果だと理解しました。そしてこれは外務省から米軍にというルートです ね。

平野文部科学大臣会見(平成24年1月20日):文部科学省


4:27〜IWJの岩上氏が質問しています。

下記は上記動画より引用

文部科学省科学技術学術政策局次長の渡辺氏の解説:
まず、お配りした資料の形式でございますが、これは地震発生後1時間ごとにお送りしています、いわゆる単位放出量
1Bq出た後にどういう方向に飛ぶかというものでございます。今お配りしたのは外務省に3月14日にお送りしたもので、
一番最初のものでございまして、それ以降のものは逐次送られているということでございます。
これにつきましては、この図面につきましては現在は文部科学省のホームページに掲載させて頂いているところでございます。

それから、関係省庁の関係でございます。外務省にお送り始めましたのは3月14日ですが、例えば経済産業省など、原子力安全
委員会などには当然11日から送っておりますけれども、実は防衛省に関しましては3月13日からでありますし、それから福島県
につきましては3月11日、それから県庁につきましては12日からでございますけれども、送っているということでございます。
以上でございます。

情報の発信元は財団法人の原子力安全技術センターでございます。

引用おわり

3月11日 経済産業省 原子力安全委員会 福島県
3月12日 県庁
3月13日 防衛省
3月14日 外務省 米軍

これ、どこも報道していないようですけど・・・この情報出たの初めてじゃないですか。
最近の文科省は質問にないことでもペラペラしゃべっている感じです。先駆けて自己防衛しているように感じてしまいますね。

財団法人 原子力安全技術センター http://www.nustec.or.jp/  どうやらこちらが実際のSPEEDI運用機関のようです。



下記は以前から掲載されているものですが大変参考になります。文部科学省はこのマニュアルに沿って行動した模様です。

原子力安全委員会 緊急技術助言組織等緊急時対応マニュアル
http://www.nsc.go.jp/bousai/page10.htm

原子力安全委員会・緊急技術助言組織等 緊急時対応マニュアル
平成20年 5月13日改訂 内閣府原子力安全委員会事務局
http://www.nsc.go.jp/bousai/page10/manual_1.pdf  (PDF形式 約50MB)

本来オフサイトセンターに置かれる原子力災害合同対策協議会から住民に避難や屋内退避の指示、
また災害応急対策支援機関や警察・消防・自衛隊、被ばく医療機関、原子力事業者からの2系統で連絡とある。
実際の3.11の場合、残念ながら事故現場に近かったり、停電していたのでオフサイトセンターは機能出来なかった。

しかし、SPEEDIのモニタリング情報や解析・整理を原子力安全委員会の技術班が担当し、そこから広報班へ伝達し、
ホームページ記載やプレスへとなる。(U-6、U-7参照)
この流れは生きていたと思われますので、インターネットやTVやラジオを駆使して住民への情報伝達出来たと思われる。
詳細は第6章 広報活動(W-12、W-13、W-14参照)に記載されているが、実際に原子力安全委員会の中でどこまでSPEEDIの
情報が伝達されたのか、検証する必要がある。2.3の規定によれば、広報文の決済は委員長の了承を得ると記載されている。

また、原子力災害対策本部の本部長は総理ですが、主務大臣が副本部長とある。(T-3参照)
この場合の副本部長とは・・・

内閣官房 地震災害と原子力災害の指揮系統について 別添3
http://www.cas.go.jp/jp/fukkou/pdf/kousou1/siryou6_3.pdf

以下上記より一部引用

【本部長】内閣総理大臣(両本部とも)

緊急災害対策本部【3月11日15:14設置】
【副本部長】松本防災担当大臣、枝野内閣官房長官、片山総務大臣、北澤防衛大臣
【本部員】全国務大臣、東防災担当副大臣、
平野内閣府副大臣、近藤環境副大臣( オブ:内閣官房副長官)

原子力災害対策本部【3月11日19:03設置】
【副本部長】海江田経済産業大臣
【本部員】全国務大臣、松下経済産業副大臣(オブ: 内閣官房副長官)

引用終わり

マニュアルには無いが、副本部長が本部長へ進言し、官邸を使って広報する方法もあったはずだ。
当時の原子力災害対策本部【3月11日19:03設置】【副本部長】海江田経済産業大臣、貴方は3月11日に経済産業省が受信した
SPEEDIのデータ知らなかったのですか。ここ凄く重要です。
このように見てゆくと、原子力安全委員会と副本部長であった海江田氏を国会事故調に呼んで検証するべきと考える。

ついでに色々.pdfの数字を変えてみたら、下記のようなものが有りましたので合わせてご紹介致します。
内閣官房 原子力災害対策の状況
http://www.cas.go.jp/jp/fukkou/pdf/kousou1/siryou6_2.pdf


下記は分かりやすい図解で説明されていますので、参考までにどうぞ。

JAEA 独立行政法人 日本原子力研究開発機構 原子力施設の事故に備えて
http://www.jaea.go.jp/04/ztokai/katsudo/risk/slides/pdf/1_02.pdf

下記はSPEEDI関連に該当する過去の記事を見つけましたので、ご紹介致します。

原発災害マニュアル、全然使えず 政府、全面改訂へ
http://www.asahi.com/national/update/0608/TKY201106080687.html

以下上記より全文引用

原発事故が起きた場合に中央省庁と自治体、電力会社が現地で対応を調整する仕組みを定めた政府の「原子力災害対策マニュアル」が
東京電力福島第一原発の事故では想定外の事態が重なり、ほとんど活用されなかったことが分かった。政府は全面改訂に着手した。

朝日新聞が入手したマニュアルは1999年に茨城県東海村で起きたJCO臨界事故後、経済産業省を中心に策定したもので、
A4で123ページにわたり関係機関の対策を細かく規定している。原発近くの指揮所に対策本部を設けて省庁や自治体、電力会社などが
情報を共有。首相官邸に事故処理や避難指示について現場に即した対策を提言する狙いがあった。

ところが、今回は指揮所が被災してマニュアルの根底が崩れ、関係機関は初動段階からマニュアルに頼らず対応するしかなかった。
菅直人首相が3月11日に緊急事態を宣言した直後から、現地対策本部長となる経産省の池田元久副大臣をはじめ各省庁や東電の幹部らは
マニュアル通り、福島第一原発から約5キロ離れた大熊町にある指揮所「オフサイトセンター」に集合。
ところが指揮所は停電して非常用電源設備も故障し、原子炉の圧力や温度、原発施設の放射線量などの基礎データを把握できなかった。
電話も不通で、官邸や福島県、市町村とのやりとりは困難を極めた。

機器の操作や広報対応を担う「原子力安全基盤機構」の職員や周辺市町村の職員は、指揮所にたどり着けなかった。
出席者が集まり次第開く「協議会」は同日中に開催できなかった。
2011年6月9日3時5分

引用終わり


2102.01.20〜21追記


データ送信装置、非常用電源に接続せず


原子力安全基盤機構 ERSSの概要 http://www.jnes.go.jp/bousaipage/system/erss-1.htm
原子力災害対策の体制における位置付け http://www.jnes.go.jp/bousaipage/system/erss-3.htm

この不手際の責任は当然問われるべきと考えます。運用する側のSPEEDIの実データが得られていても情報開示しないと意味がないですけど。


文科省に問い合わせしたところ、次回の平野文科大臣会見予定は20日午前の閣議終了後だそうです。
会見予定日を問い合わせただけなのに、なんと「SPEEDIのことですか」と逆に聞かれて少し驚きました。
そこで少しお話したところ、SPEEDIのことは防災環境対策室にお願いしますと言われ、電話番号を案内されました。

続いて、私は防災環境対策室に電話して、「安全委員会でSPEEDIを原発事故時に運用しないという案が出ているが、是非今後とも万が一に
備えて運用して欲しい」との要望を出しましたところ、「安全委員会の事務局に電話でよいので、その旨を伝えて欲しい」との返事を頂きました。
で、内閣府に電話し、原子力安全委員会の事務局に電話を回してもらい、SPEEDIの運用継続の要望を出しました。被曝したくないですから。


少し過去のことを検証してみたい。

木義明文部科学大臣記者会見録(平成23年3月15日)
http://www.mext.go.jp/b_menu/daijin/detail/1303668.htm

モニタリングポストについては述べているが、SPEEDIについては一切触れていない。

木義明文部科学大臣記者会見録(平成23年3月22日)
http://www.mext.go.jp/b_menu/daijin/detail/1304033.htm

この日記者からSPEEDIについて聞かれているが、大臣は完全に話をそらしている。一体これはどういうことでしょうか。

河野太郎氏 SPEEDI、公開できませんっ!?
http://www.taro.org/2011/03/post-957.php

この3月22日の時点で、たらい回しの責任逃れな様子が伝わってくる。国会事故調の委員のみなさんの検証に期待します。


2012.01.19追記


避難判断にSPEEDI使わず…安全委が改定案
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20120118-OYT1T00416.htm

上記より全文引用

東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け、原子力防災指針の見直しを検討している内閣府原子力安全委員会の作業部会は18日、
原発事故で住民の避難判断をする際、これまで活用するとしていた放射性物質拡散予測システム「SPEEDI(スピーディ)」を使わず、
実測した毎時の放射線量などをもとに判断するという改定案をまとめた。
 
「スピーディの予測は不確実性が大きく、緊急時の活用は困難」との見解だ。「予測情報が提供されていれば、より適切な避難経路や
避難方向を選ぶことができた」とする政府の第一原発事故調査・検証委員会の中間報告書(昨年12月)の指摘に反するもので、議論を呼びそうだ。
 
 現行の原子力防災指針では、「スピーディの情報や事故状況などを基に、50ミリ・シーベルト以上の被曝が予測される場合に、避難指示を出す」
となっているが、実際の住民の避難指示には活用されず、批判されていた。
 
 作業部会は、福島第一原発事故のスピーディ活用法を検証。事故直後、炉心のデータが得られなかったため、仮のデータを入力したが、
放射線量が高くなる方向、分布は1時間ごとに風向きなどに応じてめまぐるしく変わったため、「汚染地域を正確に予測することはできない」
と結論づけた。作業部会の本間俊充主査(日本原子力研究開発機構安全研究センター長)は、「放射性物質が放出された時間と量が分からなければ、
単なる風向の予測と変わらない」と話している。   (2012年1月18日11時37分 読売新聞)

引用終わり

もう日本の原子力行政は信じられない、一体全体何の為のSPEEDIなんでしょうか。
このページを見ている皆さんはどのように思いますか。この文章を書いている私は冷静にタイピング出来ない状況です。
3.11の時被曝した福島第一原発周辺の住民の皆さんをはじめ、多くの国民が怒り心頭だと思います。

原発の廃止を40年にするとか、さらに20年延ばすとか最近のNEWSで見ていますが、設計時の運転耐使用年数はどのようになっているのでしょう。
本来の設計時耐用年数を国会事故調に調べて頂きたいと思います。私の知人に事故後に聞いた話では「多分、福島第一は30年だったと思うよ」
とのこと。これは調べれば出てくる数字だと思います、国会事故調の委員の方、宜しくお願い致します。
実は以前もっと短い数字を聞いたこともあります。


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平野文部科学大臣会見(平成24年1月17日):文部科学省


2012.01.17平野文科大臣が IWJ岩上氏のSPEEDIに関する質問に対して「3月の11日に関係の機関には、文科省としては出しております」と答弁。
昨日の国会事故調での文部科学省科学技術学術政策局次長である渡辺氏の話には出ていない事実が明らかになりました。

2012.01.17平野文部科学大臣会見 IWJ岩上氏からの質問に答弁

以下http://www.ustream.tv/recorded/19815908よ り一部引用

当初このSPEEDIのデータについては、外務省には配信をしておりませんでした。しかし、外務省の方から米軍が友達作戦を含めて
支援をして頂けると、こういう状況の中で活動を展開する中での放射性物質の拡散は、把握出来るデータを提供して欲しいと、こういう
依頼がございました。そのことに対して14日に外務省への単位線量あたりの放出計算の結果を提供してきたというのが事実でございます。
内容のところについて私まだ細かく把握しておりませんが、もし必要であれば次の会見でも、こういうことで提供してきましたと、いうことは
次の会見でもお答えしたいと思います。
     
主権者は勿論国民でございます。しかし、こういう被害が残念ながら結果として発生をしたということに対して、これは我が府、政府としての
対応が一番大事であります。その政府の中に原発に対する対策本部というのが出来上がったのですが、一義的にはそこが適切に
やっぱり対応して行くと、こういうことであります。その対応してゆく為の判断をする為の情報提供というのは、例えば文科省の立場で言い
ますと、SPEEDIという予測システムがあるわけですから、それを適切に報告をすると、こういう役割であると思っております。
     
文科省が文科省の判断で国民に知らせてゆくというよりも政府としての役割が第一義だと、こういうふうに思っております。
しかし文科省としても、そういうSPEEDIというシステムがある訳ですから、それをもっと積極的に、これは出さなきゃいけないと、こういうことを
政府の中で申し上げてきたかどうか、この辺については私も承知致してはおりませんが、そういうところで、今ご指摘にあるようなことが
指摘されるとするならば、私どもとしても、そこは真摯に受け止めておかなければならない、こういう判断であります。

少なくともですね、提供の時期につきましては 3月の11日に関係の機関には、文科省としては出しております。
     
全てという言い方は、これは非常に技術的なテクニカルな問題も有りますから、その点については少し
私は検証致します。次回了解致しました。データを掌握すればいいだけですから、今私の手元にないから。お伝え出来ない。

引用終わり

3.11原発事故当時の文部科学大臣は高木義明氏、外務大臣は松本剛明氏。この二人を国会に呼んで証人喚問を希望する。

2012.01.18追記


SPEEDI情報 米軍に提供
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120117/t10015315481000.html

以下上記より一部引用
東京電力福島第一原子力発電所の事故原因を究明する国会の「事故調査委員会」は、初めての本格的な質疑を行い、参考人として
招致された文部省の担当者が、放射性物質の拡散を予測する「SPEEDI」と呼ばれるシステムによる予測データを、事故の直後に、
アメリカ軍に提供していたことを明らかにしました。

国会の事故調査委員会は、16日、政府の事故調査・検証委員会の畑村委員長や東京電力の事故調査委員会の委員長を務める山崎
副社長らを参考人として招致し、公開で初めての本格的な質疑を行いました。この中で、文部科学省科学技術・学術政策局の渡辺次長は、
放射性物質の拡散を予測する「SPEEDI」と呼ばれるシステムで、事故の直後に行った予測のデータについて、外務省を通じて
直ちにアメリカ軍に提供していたことを明らかにしました。

SPEEDIのデータは、文部科学省が「実態を正確に反映していない予測データの公表は、無用の混乱を招きかねない」として、
一部を除き、事故の発生から2か月近く公表しませんでしたが、アメリカ軍に提供した理由について、渡辺次長は「緊急事態に対応
してもらう機関に、情報提供する一環として連絡した」と説明しました。
引用終わり

以下は当サイト2012.01.10 記述より転載

政府インターネットテレビ 平成22年度原子力総合防災訓練-平成22年10月21日
http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg3888.html

文部科学省原子力安全課 原子力環境防災ネットワーク 環境防災Nネット
http://www.bousai.ne.jp/vis/index.php

原子力防災訓練実施状況 原子力防災訓練の記録 静岡県
http://www.bousai.ne.jp/vis/kunren/shizuoka/index.html

SPEEDI 防災訓練用図形
http://www.bousai.ne.jp/vis/speedi_z/shizuoka/h22/kunren.pdf

平成22年度原子力総合防災訓練 実施要領 平成22年10月
http://www.bousai.ne.jp/vis/kunren/shizuoka/h22/pdf/01.pdf

以下上記15ページより引用
3.3.1 緊急モニタリングセンターの設置・運営訓練
(5)モニタリング結果の評価・解析、SPEEDI予測結果評価による防護対策に係る情報提供
引用終わり

独立行政法人 原子力安全基盤機構 平成22年度原子力総合防災訓練結果報告
http://www.jnes.go.jp/bousaipage/kunren/2010/details/movieFile_7/index.htm

原発事故想定の防災訓練、首相「詳しくは記憶してない」
http://www.asahi.com/politics/update/0418/TKY201104180525.html

上記ページより全文引用

18日の参院予算委員会で菅直人首相が自ら参加した原発事故を想定した防災訓練の内容を問われ、「詳しくは記憶していない」
と答弁する一幕があった。

自民党の脇雅史氏が「原子力総合防災訓練のテーマを覚えているか」と質問。首相は「詳しい内容は記憶していないが、
いろいろな地震等を想定したことではなかったか」と答弁した。首相は昨年10月、本部長として中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)
を舞台にした原子力総合防災訓練に参加。放射性物質放出の恐れが出たという想定だった。

脇氏が「今回と同じ想定だ。何の記憶もないのか。何のための訓練か」と詰めると、首相は「原子力事故は過去に多くあったので、
一般的な認識は持っていた」などと釈明した。

引用終わり

平成22年10月20〜21日に菅政権はSPEEDIを使用した訓練を実施していた。翌年の平成23年3月11日に知らなかったでは済まされないだろう。
訓練当時の関係者を含めて、総理周辺者は何故SPEEDIの公開を総理に強く進言しなかったのか。国会事故調に徹底的に調べて頂き責任追及してもらいた い。

2012.01.17記述